おととい4月15日に、ボクシングWBC世界フライ級王座戦が横浜アリーナで行われました。
注目されたチャンピオンの比嘉大吾選手は、減量失敗により既定の体重オーバーで王者剥奪されました。
たった900gです。されど900gです。
当日の計量をクリアしたことで試合は行われました。試合が成立したことにより、日本新記録の16連続KOの可能性もありましたが、フライ級2位の挑戦者ロサレスの猛打でTKO負け。
何から何まで残念な結果でした。
プロとしてルールである既定の体重をクリアするのは当然と言えます。
その一方で、なぜボクサーは過酷なまでの減量をするのか、理由がわからない方もいらっしゃると思います。
今回はボクシングはなぜ壮絶な試合をするのに、過酷な減量をしなければいけないのか考えてみたいと思います。
ボクシングの減量の理由とルール
ボクシングや格闘技に興味がない方は、なぜ過酷な減量をしてまで試合をするのか、全く理由も意味もわからないと思います。
また、ダイエットを一度でもしたことがある人ならわかると思いますが、わずか2kgを落とすことさえも大変です。また、リバウンドせず一定の体重を保つことさえも至難の業だと思います。
ボクサー、キックボクサー、格闘家の方々は、一般人では考えられない減量を敢行して試合に臨みます。
プロから見れば減量は当然だと思いますが、我々一般人からすると本当に凄いことだと思います。
ほんの1週間で7kgとか落とせますか?
誘惑に負けず、好きな物も食べず、追い込みの時には水すらも飲まず、風呂に浸かって水抜き(汗を出す)をして、その上で試合に向けて過酷なトレーニングをするのです。
まさに心身を削って試合を戦うのです。危険な状態ですので一歩間違えば最悪な事態も考えられます。
はっきり言って、私にはできません・・・(^^;)
なぜ過酷な減量をして戦うのか?
それは、ボクシング、キックボクシング、格闘技は、階級制なので少しでも体重を落として下の階級で戦えば有利だからです。
体格によるハンデを無くすために細かい階級制になっています。相撲とは大違いですね。
計量は試合前日に行われています。計量さえクリアしてしまえば、その後きちんと食事をして試合当日にはリバウンドによって体重を戻して優位に立とうとするのです。
選手によっては、1日で5~10kgも戻るそうです。それだけパワーも復活するわけです。
ただ、それまで過酷な減量で食べ物を受け付けない体になってしまっているので、急に食べてしまうと嘔吐するということをよく聞きます。
とにかく、減量が過酷なことはわかっていただけたでしょうか?
減量失敗によるダメージ
そんな過酷な減量をした上で、試合に臨むプロボクサー、プロキックボクサー、格闘家を心の底から尊敬します。
しかし、プロでお金をもらう以上、比嘉大吾選手が計量オーバーで失格してしまったことは言い訳はできないでしょう。
前回の試合間隔が2ヶ月ちょっとだったからとか、
既にフライ級で戦う体ではないとか、
試合を受けてしまっている以上は、何を言っても言い訳になってしまいます。
また、フジテレビ系バラエティー番組「関ジャニ∞クロニクル」で放送された企画で、比嘉大吾選手が美味しそうに焼肉を食べていたことがネットで話題になっています。
番組内で「食べ納めということで、これから減量に入る」と話していたので、時期的には本格的な減量に入る前の収録だと思われます。
「焼肉さえ食べていなければ、計量は絶対クリアしてた」という書き込みもあるみたいです。
たらればになってしまいますが、焼肉を減量前に食べても、好きな物を食べまくっても計量をクリアし、試合もKOで勝っていれば、全く違う人生が待っていたかもしれません。
ただ。
人は誰でも失敗や後悔することがあります。
その失敗をそのまま失敗にするのか、失敗を生かして未来への成功の糧にするのかは、比嘉大吾選手次第です。
比嘉大吾選手が素晴らしいボクサーなのは間違いありません。
今は疲れた心身を癒して、なんとか這い上がってきてほしいです。
ガンバレ、比嘉大吾選手!!
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